遺伝子情報(DNA)の構造と機能

核酸と遺伝子情報(DNA)の役割

【核酸】

核酸は遺伝子情報を伝える重要な役割をします。核酸にはデオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸(RNA)の2種類があり、核酸は五炭糖で窒素を含む塩基とリン酸基でできています。

核酸を構成する塩基は炭素原子と窒素原子から成り、プリンとピリミジンという2種類のものがあります。DNAもRNAも4つの組み合わせの塩基でできています。

  • プリンにはアデニン(A)とグアニン(G)の2種類があり、DNAとRNA両方にあります。
  • ピリジンにはDNAにはシトシン(C)とチミン(T)の2種類があり、RNAにはシトシン(C)とウラシル(U)の2種類があります。

【遺伝子の構造と機能】

遺伝子の本体はDNAで、DNAのもつ塩基配列を正確にRNAが読み取り、それを鋳型としてタンパク質が合成されます。また、遺伝情報を持つDNAは塩基配列を正確に複製し子孫にも伝えていきます。

DNAタンパク質複合体クロマチン

【クロマチンの構造】

長い糸状のDNAは細胞の核内でタンパク質と結合して折りたたまれて存在しています。このDNA‐タンパク質複合体をクロマチンといいます。

クロマチンはDNAを規則正しくコンパクトに折りたたみ遺伝子発現にかかわる重要な役割をしています。細胞の分裂期には核膜は消失し、染色体が凝縮してみられます。

染色体の中でDNAはヒストンに巻き付くように結合しています。ヒストンは2分子ずつ集まって8量体(ヒストンオクタマー)を形成しています。1つのヒストンオクタマーは約146塩基対のDNAを左巻きに約1.65回巻き付けています。この構造はヌクレオソームといい、クロマチン構造の最小単位となります。

ヌクレオソームはH2A・H2B・H3・H4という4種類のヒストンがそれぞれ2個ずつ計8個から成ります。1個のヒトの細胞に含まれているDNAの長さは1.5mでこの長さのDNAが一定の規則性を持ち幾重にも折り重なり核内に存在しています。

遺伝子の構成について

【DNA複製】

DNAは二重らせん構造をしています。DNAが複製される場合は1組のDNA鎖のどちらかが新しいDNAの片方を作ります。これを半保存的複製といいます。

2本鎖のDNAは水素結合で結び付いています。複製される時はまず親の2本鎖の水素結合が切られて1本鎖となり、二またに分かれ2本の新しいDNA合成が開始されます。一本鎖になった部分の塩基配列を鋳型にして相補的配列を持つ娘鎖が合成(2本鎖)されます。この時、新しいDNAの2本鎖は2本できます。

【遺伝子の構成】

1つの遺伝子は、1つのDNA分子の一部でエクソンというタンパク質をアミノ酸配列にコードする領域の間にコードしない(非コード部分)イントロンという配列が存在します。イントロン配列はタンパク質産物には反映されません。エクソンはタンパク質のアミノ酸配列を決定する遺伝子部分です。このイントロンとエクソンは互い違いに存在します。

ヒトもゲノムの中ではほとんどの遺伝子は少なくとも1つの(通常はいくつかの)イントロンを持っています。多くの遺伝子はすべてのイントロンを合計した長さはすべてのエクソンを合計した長さよりも長いのです。

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