染色体の構造/セントロメア/テロメア

染色体の構造

染色体にはセントロメア、テロメアという部分が存在します。これは染色体のDNAが親から子へ、細胞から細胞へと間違うことなく伝達されるために無くてはならない染色体上の重要な領域です。

2本の染色体が中央部分で付着している部分をセントロメアといいます。
セントロメアから腕が伸びているように見えます。短いほうの腕を短腕(p)長い方の腕を長腕(q)と呼びます。それぞれの腕の橋の部分をテロメアといいます。
分裂中の染色体はDNAが同じように作られたものです。

そのうちの1つを染色体分体といい、2つ合わせたものを姉妹染色体分体といいます。
そしてこの姉妹染色体分体は全く同じDNAからできていますが。細胞にはもともと染色体DNAが2本ずつペアになって含まれています。これが染色体となると相同染色体と呼ばれます。

1つは母親由来、もう一つは父親由来です。1番から22番が常染色体、X・Yが性染色体と呼ばれています。

セントロメアと動原体は一緒のものと考えられていたが、セントロメアは動原体に関連した染色体(DNA)領域を指すことが多く、動原体は微小管という付着する構造物そのものを指すことが多くなりました。

セントロメアには減数分裂において2つの役割があります。
1つ目は、染色体DNAを2つの娘細胞に正確に等分配する領域であることです。
2つ目は、姉妹染色体分体を規則正しく分離するように制御されています。

テロメアは染色体を構成する1本の二本鎖DNA末端の特殊な構造と蛋白が複合したものです。テロメアは高齢者ほどテロメアのDNAの長さが短くなる傾向にあります。

X染色体の不活化

X染色体は女性は2本、男性は1本持っています。
X染色体には不活化というものがあります。男性はX染色体と小さいY染色体を持っていますが、女性はX染色体を2本持つことで、X染色体の遺伝子の量が多くなってしまいます。

そのため、男女のX染色体上の遺伝子発現等しくするためのメカニズムとして2本のうち1本を不活化して遺伝子活性を抑制しています。このX染色体の不活化はライオニゼーションとも呼ばれています。X染色体上の不活化は母方由来・父方由来に関係なく無作為に起こります。また、いったん不活化したX染色体はその後も活性化することはありません。これは、分裂によって生じる娘細胞に受け継がれていきます。

では、もしX染色体が3本あったら、または4本あったら不活化はどうなるでしょう。これはFISH法という検査法で調べることができます。

X染色体が3本ある場合は3本のうち2本が、X染色体が4本ある場合は4本のうち3本が不活化されます。不活化されないのは常に1本です。もし、この不活化がなかったらどうなってしまいますか。不活化は遺伝子量を調整するためにおこなわれますので遺伝子量が過剰になり重篤な発達遅滞になってしまいます。ですのでほとんどの場合は流産になると考えられています。

また、もしX染色体が3本あり、2本は不活化されるはずが非常に小さな断片だけ不活化されていなかったとしたら、生まれながらにして重篤な発達遅滞になってしまいます。また、母方のXが不活化している細胞と父方のXが不活化している細胞が混在した場合もまれにあります。これをモザイクといいます。
最近よく聞くES細胞やiPS細胞は細胞自体は不活化が起きておらず、細胞が分化するにしたがってどちらかが不活化されます。

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